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電通のES対策|3大エピソード・夢中なことの書き方
電通のES対策を、3大エピソード・夢中なこと・志望動機の回答例で解説。28卒の公式募集日程と過去設問を分け、自分の経験の選び方、200字・400字への推敲、一次面接で話せる材料の整理まで紹介します。
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- いつ、どんな場面で、何が起きた?
- 自分は何を選び、なぜそうした?
- その経験から、何を大切にしていると分かる?
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この記事でできること
「夢中になっているもの」と聞かれて、好きなものはあるのに手が止まる。普通に書くと地味だし、面白く見せようとすると、いつもの自分から離れてしまう。電通のESを前に、そんなふうに迷っていませんか。
まずは、うまい表現を探すのをやめて、つい人に話したくなる場面を一つ書いてみてください。この記事では、経験の選び方から、志望動機、好きなもの、失敗の話まで、実際に最後まで書いた回答を載せています。「ここはなぜ残したのか」「この一文は削っていいのか」も、一緒に考えていきます。
過年度の設問を使った回答例と、28卒の受付日程を紹介します。提出する設問と字数はマイページで確認してください。

1. 電通のES設問・文字数と28卒の募集日程
| 探しているテーマ | この記事の例文 | 先に考えること |
|---|---|---|
| 人生の3大エピソード | 各200字以内の練習 → | 三つを並べたとき、違う判断や行動が見えるか |
| 夢中になっていること | 400字以内の練習 → | 何が好きかに加え、なぜ見続け・やり続けているか |
| 志望動機・やりたい仕事 | 400字以内の練習 → | 経験から生まれた関心と、確認した仕事がつながるか |
| 身の回りを豊かにする提案 | 400字・300字の練習 → | 誰の、どの不便を変えたいか |
2026年10月10日時点の電通の28卒向け選考案内では、総合職冬選考のエントリー・適性検査受検は2026年10月16日〜11月6日12時正午の予定です。総合職、デジタルクリエイティブ職、アート職では募集区分が分かれています。総合職は複数の部署への配属可能性があるため、希望する仕事と配属が保証されることを混同しないでください。

上の案内で確認したいのは、冬選考の締切が11月6日の正午である点です。夜まで提出できると考えず、エントリーと適性検査の両方を終える予定を立ててください。10月10日時点では受付開始前です。
自己紹介、複数の経験、困難、関心、志望動機を問う練習問題を扱います。応募画面で質問文と字数、必須・任意の指定を確認してから、回答を整えましょう。
読み進める順番は三つあります。まだ素材がない人は2章から。下書きがある人は9章の推敲から。面接が近い人は12章の問答から入り、答えられない箇所を本文に戻って確かめてください。

この図で押さえたいのは、電通のインターンが一つの内容にまとまっているわけではないことです。2026年夏の公式案内では、メディア・コンテンツ、ビジネスプロデュース、マーケティング、BXのプログラムが示され、その後の選考を経て総合ビジネスキャンプへ進む流れになっています。
私なら、応募先を確認してから「何を体験したいか」を一段具体的にします。ビジネスプロデュースなら、立場の違う人と条件をそろえて企画を進めること。マーケティングなら、生活者の行動を見て、自分の思い込みを見直すこと。図は2026年夏のものなので、次回募集の時期や併願条件を推測せず、応募するプログラムの最新案内を確認してください。
本選考とインターンの予定を分けて確認する
28卒の総合職春選考は、公式のエントリー・適性検査欄では2027年3月頃の予定です。冬選考に参加しても、春選考へ再び応募できます。冬のインターンとして案内されているデジタルクリエイティブ職向けプログラムは、総合職の冬選考とは別の募集です。締切だけをメモせず、職種・選考名・提出物・適性検査の受検期限を一組にして管理してください。
2. 電通のESに使う経験を選ぶ
「私は課題解決力のある人です」と先に決めると、すべての経験を同じ結論へ押し込みやすくなります。私なら、先に出来事を並べ、何度も出てくる行動を探します。その人を説明する一文を作るのは、繰り返す行動が見えてからです。
今回の回答例では、大学の図書館でのアルバイトと、映像制作サークルでの経験を使います。日常の中の判断だけで、どこまで具体的に書けるかを見ていきます。
| 経験 | 起きたこと | 自分が選んだこと | まだ言えないこと |
|---|---|---|---|
| 図書館の返却案内 | 案内があっても利用者が入口で立ち止まった | 掲示を増やす前に、迷う場所と言葉を調べた | 満足度が何%上がったか |
| 上映会の映像制作 | 撮影した場面の公開を出演者が望まなくなった | 作品の完成度より、本人が納得する公開範囲を優先した | 参加者全員が満足したか |
| 街のベンチの観察 | 空いていても座られない場所があった | 形だけでなく日差しや動線も記録した | 座らない理由を全員に聞いたわけではない |
| 中学校の新聞委員 | 丁寧に書いた記事が友人に読まれなかった | 説明を増やす前に、読みたい話題を聞いた | 新聞を読んだ全生徒の数 |
この素材から置く仮の軸は、「自分には当たり前でも、相手が立ち止まる理由を確かめる人」です。図書館では言葉、映像では公開への気持ち、ベンチでは使われ方に向き合っています。共通点はありますが、すべてを同じ成功談にはしていません。
自分の素材も、活動名を隠して読んでください。「提案した」「努力した」「周囲を巻き込んだ」しか残らないなら、まだ一段抽象的です。「誰に、何を聞き、どの案をやめ、何へ変えたか」を足します。逆に、その四つが説明できるなら、肩書きがなくても書き始められます。
書く前の取材メモは、きれいな文章にしない
たとえば「案内を改善した」だけをメモすると、後で同じ一文を引き延ばすことになります。初めは「入口の案内前で本を持って止まる人がいた」「カウンターで返す場所を聞かれた」「自分は返却処理という言葉を普通に使っていた」「先輩に変更を相談した」と場面を分けます。原因を確かめた記録がないなら、断定を避け、仮説として残してください。
感情も一つ記録します。自分が作った案を直すのが悔しかった、返却場所を尋ねる手間を利用者にかけさせて申し訳なかった、などです。感情だけで全体を埋めず、行動の理由が分かる場所に使います。読者にどう見せるかを考えるのは、素材の事実を出し切ったあとです。
3. 電通のES|自分を構成する要素・割合の書き方
割合や短い見出しの欄は、長文回答への入口として考えます。割合の基準を示す指示があればそれに従い、指示がない場合でも「時間配分なのか、自分への影響の大きさなのか」を自分の中でそろえます。印象を強めるために実績の集計期間を伸ばしたり、チーム売上を個人売上へ変えたりしません。
| 練習上の項目 | 配分例 | 短い見出しの例 | 面接で説明する中身 |
|---|---|---|---|
| 図書館での活動 | 35% | 案内の前で止まる人を観察 | 利用者が迷う場所と言葉を確かめた |
| 映像制作 | 30% | 上映しない場面を決める | 公開範囲を本人と相談し、構成を作り直した |
| 学業・文章を書く習慣 | 20% | 伝えたつもりを疑う | 読み手の反応を聞いて記事を直した |
| 街の観察 | 15% | 座られないベンチを探す | 思い込みが外れた場面を記録した |
配分例は合計100%です。私なら、面白く見せようとして「世界を変えた図書館改革」とは書きません。「案内の前で止まる人を観察」なら、本人が見た場面に戻って説明できます。短い見出しでも、扱った対象と動詞があると話の入口になります。
見出しを考えるときは、まず「図書館のアルバイト」という普通の名前を書きます。次に「返却場所の案内を変更」と行動に直し、最後に「案内の前で止まる人を観察」と自分が目を向けた場面へ近づけます。三段階目で伝わるのは、本人が目を向けた場面です。正確さを失うなら、二段階目の表現で止めて構いません。
短い欄と長い欄を、同じ説明で埋めない
短い欄は入口、長い欄は判断の経緯です。同じ活動を両方に書くこと自体が問題ではありません。長い欄でも活動名と成果だけを繰り返すと、新しく分かることが増えないのが問題です。見出しで「案内を変更」と書いたなら、本文では「なぜ文字の大きさではなく言葉を変えたのか」を書きます。
4. 電通のES「人生の3大エピソード」|200字の練習例
複数の経験を求められたら、三つとも「リーダーとして成果を出した話」にそろえる必要はありません。今回なら、考え方が生まれた経験、別の相手に試した経験、その考え方だけでは足りなかった経験を並べます。人物像はつながり、内容は重複しない組み合わせです。
中学の新聞委員で、放課後まで残って書いた記事を友人が読んでいないと知った。説明を増やしても反応は変わらず、悔しくなって何なら読みたいか聞いた。返ってきたのは、行事の概要より、準備で困ったことや先生の意外な一面だった。私は自分が伝えたいことばかり書いていた。次の号では、準備中の失敗を本人に聞いて載せた。この一件から、文章を書き始める前に、読む人が知りたいことを一度聞くようになった。
最初の例は、立派な実績を示す役割ではありません。現在の考え方がどこから生まれたかを説明しています。「説明を増やす」という最初の対応も入れたので、初めから正解を知っていた人物には見えません。最後の習慣が、その後の経験へつながります。
図書館のアルバイト中、案内を見た人から返却場所を聞かれた。そこに書いてあるのに、と一瞬思った自分が気になった。毎日使う私に分かるだけでは、案内になっていない。先輩に相談し、「返却処理」を「本を返す場所」に変え、入口から見える位置へ矢印を移した。まだ迷う人はいた。今度は何が分からなかったのかを聞き、開館前の返却方法など、別の疑問にも気づけた。案内を作るだけで仕事を終えないようになった。
二つ目は、気づきを行動へ変える役割です。「利用者目線を大切にした」だけで済ませず、実際に変えた言葉と矢印を書きます。自分だけでは掲示の変更を決められない立場なら、先輩への相談も省きません。権限や役割が見えるほうが、協働の中身を説明できます。
映像サークルの上映会前、出演者から一部を公開したくないと相談された。気に入っていた場面なので、正直、残したかった。ただ、私が作品を見せたい気持ちより、生活の一部を知られる本人の不安を先に聞くべきだった。公開できる範囲を確認し、別の場面で構成を作り直した。変更の説明も、出演をお願いした私が引き受けた。仕上がりへの未練は残った。それでも、本人が納得して見せられる作品にしたいと思った。
三つ目は、前の二つと違い、きれいに解決し切っていません。「未練が残った」と書くことで、相手に合わせればすべてうまくいく、という単純な話を避けています。ここから、仕事で意見が違う相手とどう決めるかという面接の話題へ進めます。
三つの回答を並べたあと、それぞれの最後の一文だけを読んでください。同じ「相手の立場に立つ大切さを学んだ」が続くなら、学びの違いをもう一度考えます。この例では、聞く習慣、説明の見直し、公開への納得という違いを残しています。
3大エピソードが思いつかないときの選び方
まず候補を六つほど出し、「なぜ始めたか」「途中で何を決めたか」「今も続いている考え方」を一行ずつ書きます。そのうえで、同じ長所の証明が三つ続かない組み合わせを選んでください。強い実績を上から三つ選ぶより、自分の違う面を説明できるかを確かめます。
| 迷いやすい組み合わせ | 見直す問い |
|---|---|
| サークルの部長・班長・実行委員長 | 肩書き以外に、三つで異なる判断をした場面はあるか |
| 成功した経験を三つ | 失敗や迷いから、考え方が変わった場面も候補にできないか |
| 大学入学後の経験しかない | 設問に時期の指定がなければ、それ以前に今の価値観が生まれた経験はないか |
古い経験を使うなら、その出来事だけで止めず、今の行動にどう残っているかまで確かめます。年代を散らすこと自体が目的ではありません。なお、博報堂の短い欄も準備している人は、My Episodeを80字にまとめる方法も参考にしてください。
5. 電通のES|思い通りにならなかった経験の書き方
困難や挫折を問われたとき、結末を必ず「結果として大成功した」にする必要はありません。ただし、つらさを説明するだけでも、本人が何をしたかは伝わりません。当初の期待、起きたずれ、自分の問題、行動、残った課題を分けて書きます。以下は、上映会の話を一つの長文へ広げた例です。
映像サークルの上映会で、完成直前の作品を作り直した。出演者から一部の場面を公開しないでほしいと相談されたのだ。自信のある場面だったので、最初は編集を変えれば残せるはずだと思った。しかし、話を聞くと、見せ方よりも、知人に生活の一部を知られることが不安なのだと分かった。私は作品の出来ばかり考え、その後の本人の暮らしまで想像できていなかった。そこで、残すための説得をやめ、公開してよい範囲を一緒に確認した。制作メンバーには自分から変更理由を伝え、使える場面と字幕で構成を組み直した。メンバーからは、作品の意図が伝わりにくくなるという意見も出た。私は残せる素材を並べ、何を見せれば話がつながるか、一緒に検討した。上映には間に合ったが、伝えたかったことを全部残せたわけではない。悔しさもあった。それ以来、撮影前に公開範囲を話し合い、制作の途中でも気持ちが変わっていないか確かめている。
この回答を五つの部分へ分ける
| 部分 | 文章がしていること | 自分の経験へ戻す質問 |
|---|---|---|
| 完成直前に作り直した | 困難の対象を先に特定する | いつ、何が予定と変わったか |
| 初めは残せると考えた | 自分の最初の考えを隠さない | そのとき自分は何を守りたかったか |
| 知人に生活を知られる不安 | 自分と相手の認識の違いを示す | 相手の言葉を聞いて何が変わったか |
| 範囲を確認し、構成し直した | 判断を実際の作業へ落とす | 話し合いの後、何を変更したか |
| 内容をすべては残せなかった | 結果の限界と次の習慣を示す | 解決したことと残ったことは何か |
「責任感を発揮しました」と書いていなくても、変更理由の説明と再編集から、責任の取り方は読み取れます。私なら、ここへ「圧倒的な粘り強さ」を足すより、何をやめたかを残します。相手を説得するのをやめた、という選択がこの話の中心だからです。
なお、この経験を「覚悟を決めた経験」として使うなら、書く中心は変わります。自分の構成案を捨てる決断、そのとき失うと思ったもの、メンバーへの説明を自分が担うと決めたことを厚くします。設問が似ていても、同じ文章をそのまま使わないでください。
私は、上映会直前に自分の構成案を捨てると決めた。出演者が一部の場面の公開を望まなくなり、その場面を外すと作品の中心が変わる状況だった。完成を優先したい気持ちはあったが、私が伝えたいことのために、相手へ公開を受け入れてもらうのは違うと考えた。変更を提案した責任として、メンバーへの説明と構成の作り直しは自分が担うと伝えた。全員がすぐ納得したわけではない。それでも、変更を誰かに押し付けたまま進めることだけは避けたかった。使える素材と残り時間を確認し、何を削り、何を残すかを一緒に決めた。自分の案を守るより、決めた理由を説明し、その後の作業も担うことが、私にとっての決断だった。
6. 電通のES「夢中になっていること」|映画・ラジオの例

好きなものを聞かれているのに、「就活に使えそうか」で選ぶと、途端に書きにくくなります。映画でも、散歩でも、ラジオでも構いません。誰かに「そんなところまで見ているの?」と言われたことはありませんか。その話から始めると、説明の上手さより、その人が夢中になっている様子が伝わります。
図書館で働く学生の回答例に続き、題材の異なる三つの400字例文を比べます。好きなものへの関心が、どんな行動に表れているかを見てください。
散歩中、誰も座っていないベンチをわざわざ探してしまう。きっかけは、きれいなベンチが空いているのに、近くの植え込みの縁へ人が並んで座っていたことだ。背もたれもあるのに、なぜだろう。気になって別の時間に歩くと、さっきのベンチは日陰になり、今度は人が座っていた。それから散歩が少し忙しくなった。荷物を置けるか、二人で話しやすいか、座った先に何が見えるか。一度気になると、通り過ぎられない。座面の向きが違うだけの二つを見つけると、つい両方に座ってしまう。腰を下ろすまで分からなかった風の通り道や、背後の音にも気づく。散歩の帰りに写真を見返すと、家具より、その場で何をして過ごすかを考えていた自分がいる。最近は友人にも付き合ってもらうが、私が日当たりを見ている隣で、友人は通行人と目が合うか気にしている。同じ場所を見ても気になることが違う。その話をしながら歩く時間まで含めて、私はこの寄り道が好きだ。
この例で重要なのは「ベンチ」という珍しさではありません。座られない理由が気になって別の時間に訪れたこと、観察する点が増えたこと、友人の見方にも興味が広がったことです。最後に「広告も同じだ」と無理につながなくても、この人が何を面白いと感じるかは伝わります。
読書が題材なら、作品のあらすじを短くし、「同じ場面を読み返して、以前と受け止め方がどう変わったか」を書けます。料理なら、レシピの紹介より「同じ材料なのに、誰と食べるかで作り方を変えた経験」を考えられます。対象を変えるだけでこの例を再利用するのではなく、自分の見方が動いた場面を探してください。
映画が好きなら:作品のあらすじより、自分が見返す理由を書く
私は『魔女の宅急便』を、少し落ち込んだ日に見返してしまう。子どもの頃は空を飛ぶ場面が好きだった。今は、慣れない街で仕事を始めるキキの姿が気になる。アルバイトを始めた頃に見たときは、張り切っているのに空回りする様子が、自分と重なった。見過ごしていた場面を、急に自分のことのように感じる。同じ映画なのに、そのときの自分によって気になるところが変わるのが面白い。見始める前は好きな場面だけ確かめるつもりでも、結局最後まで見てしまう。翌朝、いつもの道を歩いていて、昨日は脇役に見えた人の気持ちをまた考える。画面を閉じても、話が自分の中で続いている。最近は友人と見たあと、一番覚えている場面を聞く。私は気に留めなかった人物の話が返ってくると、もう一度そこを見たくなる。作品を知り尽くしたいというより、まだ好きになる場所が残っているのがうれしい。見終わっても、しばらく誰かと話していたくなる映画だ。
「映像が美しい」「勇気をもらえる」でも嘘ではないはずです。ただ、それだけでは別の映画にも使えます。この例では、昔と今で目が留まる場面が変わったこと、友人の感想を聞いてまた見たくなることまで書きました。作品の評価より、この人の見方が残ります。作品の制作情報はスタジオジブリの公式紹介で確認できます。
ラジオが好きなら:知識量を並べず、聴いている時間を書く
ラジオを聴きながら、番組に送るメールを考える時間が好きだ。最初は聴くだけだったが、身の回りの小さな失敗なら自分にも書けると思い、投稿を始めた。ところが、友人には伝わった話が、文章にするとちっとも面白くない。状況を説明しすぎると長いし、削りすぎると何が起きたか分からなくなる。声に出して読み、一文の順番を入れ替えているうちに夜が更ける。自分には分かる前提を一つ足すだけで、急に話が通じることもある。逆に、面白がってほしくて付けた説明ほど、読み返すと邪魔だったりする。部屋で独り言を言いながら、その差を探すのが楽しい。送っても読まれないことのほうが多い。それでも、同じテーマにほかの人がどんな話を送ったのか気になって、翌週も聴いてしまう。読まれたメールに笑ったあと、そこから思いがけない話へ広がっていくのも楽しい。私の話にも、いつかそんな続きが付いたらと思いながら、また下書きを開いている。
この例は「投稿が採用されました」という成果で終わっていません。うまく書けないのに、また下書きを開く。好きだから続いていることが、その行動から分かります。番組で読まれた実績がなくても、何に時間を使っているかは書けます。実際の番組を題材にするなら、名前やコーナーの内容は自分が聴いた事実と合わせてください。
身近なものが好きなら:人に説明しにくいこだわりを、そのまま書く
引っ越す予定もないのに、間取り図を眺めてしまう。始まりは、一人暮らしの部屋探しだった。同じ広さでも、ドアの位置が少し違うだけで机を置けなくなる。そのことに驚いてから、図面の中で暮らす想像が止まらなくなった。この部屋なら朝どこで着替えるか。洗濯物を取り込んで、どこへしまうか。好きな家具を置くより先に、生活の順番を考えるのが楽しい。気になる図面は紙に写し、机を置く向きを変えてみる。窓際に置けば明るそうでも、椅子を引くと通り道をふさいでしまう。収まったと思うたびに別の不便を見つけ、消しゴムをかけている。友人に見せると、私は静かに本を読む場所を探しているのに、友人は人を呼んで食事ができるかを見ている。同じ図面から違う暮らしが始まる。最近は実家の部屋も描いてみたが、昔からあの棚を少し邪魔に感じていた理由が分かり、一人で納得した。何も変えていないのに、見慣れた家まで違って見えるのが面白い。
「空間デザインに関心があります」から入るより、引っ越さないのに図面を見てしまう、と書いたほうが場面を想像できます。自分では何でもない癖が、ほかの人には面白いこともあります。大きな趣味の名前が付かなくても、繰り返ししていることを拾ってみてください。
無難な下書きを、実際に直すとこうなる
直す前:「私は映画鑑賞に夢中です。映画はさまざまな価値観を教えてくれ、視野を広げてくれます。特にジブリ作品が好きで、何度も見返しています。この経験を通じて、多角的に物事を捉える力が身につきました。」
内容が間違っているというより、本人にしか言えない部分がまだありません。「さまざまな価値観」とまとめる前に、どの場面で、どんな考え方に触れたのかを確かめてみましょう。次に、なぜ一度見た作品をもう一度見るのかを聞きます。そこで「昔は飛ぶ場面が好きだったけれど、今は仕事を始めるところが気になる」という答えが出れば、それを残します。
最後の「多角的に物事を捉える力」は、ここでは削ります。代わりに「友人の感想を聞いて、またその場面を見たくなる」と書く。能力の名前を付けるより、見ている時間と、そのあとにすることを書いたほうが、夢中の中身を伝えられるからです。その編集を最後まで行ったのが、上の映画の完成例です。
| 下書きにある言葉 | 自分に聞くこと | 回答に残すもの |
|---|---|---|
| 感動した | どの場面で、何を思い出した? | 自分の出来事と重なった瞬間 |
| 奥が深い | 最初は気づかず、あとから気づいたのは? | 見方が変わった具体的な箇所 |
| 毎日続けている | 忙しい日にも、何だけはしてしまう? | やめようとしても戻ってくる行動 |
| 学びがあった | 次に見る、聴く、作るとき、何が変わった? | 実際に変わった習慣。変わっていなければ無理に学びにしない |
書けたら「最近、それをしていて一番うれしかったのは?」「あまり好きではないところもある?」「初めての人に一つだけ勧めるなら?」と聞かれたつもりで、原稿を閉じて話してみてください。すぐ話が続くなら、自分の好きなものに近づいています。本文にない質問だからといって困るなら、就活向けに立派に整えすぎていないか、一度確かめてみましょう。
好きな人物を書く場合の完成例
大学の食堂で働く、あるスタッフの方が気になる。混雑していても、注文に迷う人には選びやすいよう短く説明し、常連には昨日の話の続きをする。初めは話の上手な人だと思っていた。私が疲れてそっけなく返事をした日、無理に話しかけず見送ってくれたことが忘れられない。たくさん話す日と、話さない日。その両方で相手を大事にできる人なのだと思う。次に訪れたときは、いつものように声をかけてくれた。そっけない返事で距離を置かれなかったことにも、私はほっとした。私も接客のアルバイトをしているが、沈黙が怖くて説明を足してしまうことがある。あの方を見ていると、相手の様子を見て一言を選ぶ余裕を持ちたいと思う。
この人物例は、一人を過度に理想化せず、実際に見た複数の場面で魅力を説明しています。本人の発言を覚えていないなら、印象的なせりふを創作して引用しないでください。相手を紹介する文章であっても、読み手が知りたいのは、その人を選んだあなたの理由です。
夢中なことが「普通の趣味」でも書ける?
珍しい趣味を探すより、自分が繰り返している行動を三つ書いてみましょう。映画なら同じ場面を見返す、感想を友人と比べる、関連作を続けて見る。その中で「なぜ、そこまでしたくなるか」を説明できる行動が、回答の中心になります。作品や対象の紹介が大半になっていたら、紹介を一文へ縮め、自分がどう関わったかへ字数を回してください。
7. 世の中を豊かにするアイデアの考え方
身の回りをよりよくする提案や、社会の伸びしろを聞かれたときは、「便利なアプリを作る」で終わらせず、誰の、どんな場面を、どう変えたいかを決めます。大きな課題を選ぶことより、その課題に気づいた自分の視点と、最初に試す方法を説明できることを大切にします。ここでの練習条件は400字・300字です。28卒の確定設問や字数を示すものではありません。
弱い下書き:解決策だけが先にある
読書をする人を増やすため、本を薦めるアプリを作りたい。AIで好みに合った本を紹介し、誰もが本を楽しめる社会にしたい。
この案では、本を選べない理由を「好みに合う本を知らないから」と決めつけています。読む時間がない人と、何を読みたいか分からない人では必要な工夫が変わります。下の完成例では、友人と棚の前に立った場面に戻り、最初に試す規模まで書きました。
図書館で本を選ぶ時間を、詳しい人だけでなく、普段本を読まない人も楽しめるようにしたい。友人を図書館へ誘った際、棚の前で「何から読めばよいか分からない」と言われた。私は分類が分かれば探せると思っていたが、友人は読みたい分野自体を決めていなかった。そこで、入口に「帰り道に気分を変えたい」など、その日の気持ちから選べる小さな棚を提案する。紹介文には評価やあらすじだけでなく、どんな場面で読むと楽しめそうかを添える。まずは司書の方に相談し、一つの棚で試したい。紹介文が先入観を与えすぎないよう、別の受け取り方もできる表現にする。貸出数に加え、本を手に取った理由や棚に戻した理由を、答えられる人に聞き、選びにくい点を確かめる。アプリを新しく作るより、職員が無理なく続けられる方法で、読者の反応を先に集める。多くの人へ同じ本を薦めるより、一人ひとりが自分で選べたと思える入口を増やしたい。
この回答で残した四つの要素
- 変えたい場面:読書人口全体ではなく、棚の前で選べずにいる時間。
- 自分の思い込み:分類が分かれば選べると考えていたこと。
- 試す方法:司書に相談し、まず一つの棚で反応を見ること。
- うまくいかなかったときの見方:貸出数だけでなく、戻した理由も確かめること。
特に「司書に相談する」は、本人だけでは決められない範囲を示す一文です。アイデアを大きく見せるために、施設側の協力を当然のように書かないようにします。実施前の提案なので、利用者が増えたという成果も足していません。
別の題材:同じ構成でも、目指す変化は変わる
大学の空き教室を、誰かと話したい人が気軽に立ち寄れる場所にしたい。私は授業の間に友人へ連絡し、返事を待つうちに休み時間が終わったことがある。一人でいたいわけではないのに、相手の予定が分からず声をかけづらかった。そこで、利用できる教室の一角に、短い時間だけ会話を楽しむ席を設けたい。参加者は「話しかけてよい」と書いた札を置き、話したくないときは外せる。まず学生課に教室の利用条件を確認し、昼休みに時間を区切って試す。人数だけでなく、入りにくかった理由や静かに過ごす人への影響も聞いて運営を直す。友人を増やすことを強制せず、その日に合った距離で人とつながれる選択肢を作りたい。
この例では、会話に参加する人数よりも、その日の気分に合わせて人との関わり方を選べることを大切にしています。話したくない人が札を外せる一文を残すと、参加を強制しない考え方が具体的に伝わります。読み返すときは、提案の恩恵を受ける人だけでなく、困る人や運営する人の立場も一つずつ考えてみてください。
面接で「既にあるサービスでは?」と聞かれたら
新規性を守ろうとして、似た取り組みを否定する必要はありません。既存の方法で解決できる部分を認めたうえで、自分が観察した場面では何が足りなかったのかを説明します。「既存事例をまだ調べ切れていない」ならそう伝え、次に何を比較するかを答えます。実際の応募前には、自分の提案と似たサービスや施設の取り組みを調べておきましょう。
8. 電通の志望動機|400字例文と企業研究
「広告で人の心を動かしたい」だけでは、何に向き合いたいのかがまだ広い状態です。私なら、どんな人の、どのようなためらいを、どんな仕事で変えたいのかを先に書きます。その後で、自分の経験と、確認した電通の仕事をつなぎます。
電通の公式採用サイトでは、ビジネスプロデュース、マーケティング、クリエイティブ、メディア&コンテンツなどの仕事が紹介されています。以下は、複数の専門性を持つ人と働くことに関心を持った学生の回答例です。

職種名を並べるだけでは、志望動機は具体的になりません。私なら、この中から関心のある仕事を一つ選び、「誰と話し、何を確かめ、どんな判断に関わりたいか」を書き出します。その動き方と自分の経験がつながると、広告に興味を持った理由から、電通で取り組みたい仕事へ話を進めやすくなります。
必要な情報が届いていても、一歩を踏み出せない人のためらいを減らす仕事がしたい。図書館のアルバイトで、案内があるのに返却場所を尋ねる人を見て、情報を増やすだけでは伝わらないと知った。言葉と置き場所を変える中で、相手がどこで迷うかを確かめ、伝え方を組み立てることにやりがいを感じた。一方、掲示の変更だけでは、利用の流れ全体は変えられなかった。貴社の採用サイトでマーケティング、クリエイティブ、メディア&コンテンツなどの仕事を知り、課題の捉え方から表現、届ける場まで、異なる専門性を持つ人と考えたいと思った。私はビジネスプロデュースに関心がある。立場の違う人の考えを、実行できる案へまとめたい。顧客と生活者の両方の事情を聞き、何を変えるべきかをチームで共有し、実施後の反応まで確かめられる人になりたい。まずは相手の言葉を急いで自分の理解に置き換えず、課題を丁寧に捉える力を磨きたい。
一文ごとに、何のために入れたか
| 回答の部分 | 役割 | 弱くなる書き換え |
|---|---|---|
| ためらいを減らす仕事がしたい | 自分の関心を、相手の状態として示す | 社会に大きな影響を与えたい |
| 案内があるのに返却場所を尋ねる | 関心が生まれた場面を示す | アルバイトで課題解決を経験した |
| 掲示の変更だけでは限界があった | 仕事として取り組みたい理由を作る | 大きな成果を上げたので仕事でも活躍できる |
| 異なる専門性を持つ人と考えたい | 確認した企業の仕事と自分の希望をつなぐ | 圧倒的な総合力に魅力を感じた |
| 実施後の反応まで確かめたい | 働くときの関わり方を示す | 自分らしさを最大限発揮したい |
これでも「なぜ電通が第一志望なのか」まで完全に説明できたとは限りません。そこを厚くするなら、企業の名前を増やすのではなく、公式の仕事紹介や社員の話のどの場面に引かれたかを一つ追加します。調べた事実、自分の解釈、他社と比較して自分が選ぶ理由を混ぜずに書いてください。
たとえば社員訪問をした場合、「若手にも裁量があると聞いた」だけで終わらず、どの判断を任され、誰へ相談し、どんな責任を負っていたのかまでメモします。ただし、会っていない社員の話や、読んでいない案件の詳細を例文へ足すことはできません。企業研究の不足は、文章の勢いで埋めないことが大切です。
広告会社、事業会社、制作会社で迷ったとき
「広告会社でしかできない」と断定する前に、関わりたい範囲を比較します。一つの商品やサービスに継続して向き合いたいのか、複数の顧客の課題に向き合いたいのか。表現を作る作業に深く入りたいのか、課題の共有から実施まで関係者をつなぎたいのか。会社によって重なる領域もあるので、分類だけで結論を出しません。
今回の人物なら、「一つの掲示を直す面白さ」から「課題の捉え方、表現、届ける場を一緒に考える仕事」へ関心が広がったと説明します。他社を否定する理由より、自分がその働き方を選ぶ積極的な理由を作ります。
広告会社を併願するなら、同じ経験から書いた志望理由を並べてみてください。博報堂のES対策では、価値観や原動力を身近な観察から言葉にする練習を紹介しています。ADKも検討する人は、ADKの公式採用サイトで仕事と採用コースを調べ、会社名を変えても同じ文章になっていないか確かめましょう。
9. ESを200字・400字に推敲する方法
字数を減らすときに、接続詞から一語ずつ削り始めると、肝心の理由が残らないことがあります。先に決めたいのは、質問に答えるために欠かせない情報です。「取り組んだこと」なら行動、「困難」なら認識のずれ、「学び」なら前後の考え方を残します。
大学の図書館で、初めて来る人が返却場所に迷う状況を変えようとした。案内の前で立ち止まる人を見て、当初は文字を大きくすればよいと考えた。しかし、先輩と案内を見直すと、入口からは矢印が見えにくく、「返却処理」という言葉も利用者にはなじみがないのではないかと思った。そこで、掲示を増やす案と、言葉と位置を変える案を比べ、まず後者を試すことを提案した。掲示が増えるほど、探す情報を選びにくくなるとも考えたからだ。自分には慣れた入口を、初めて訪れる人の歩く順番で見直した。先輩の了承を得て表現を「本を返す場所」に変え、入口から進む方向が分かるよう矢印を置き直した。変更後も質問はなくならなかったが、どこで迷っているのかを聞くと、開館前の返却方法など、掲示だけでは説明し切れない点も見えた。私は、分かりやすさを自分の感覚だけで決めず、利用する場面を観察し、試した後にも確かめることを学んだ。
図書館で、初めて来る人向けの返却案内を見直した。案内前で立ち止まる人を見て、文字の大きさだけでなく、言葉と矢印の位置に原因があると考えた。先輩に相談し、「返却処理」を「本を返す場所」に変え、入口から矢印が見えるようにした。案内が増えすぎないことも意識した。変更後も迷う人はおり、開館前の返却など別の説明が必要だと分かった。自分の感覚で分かりやすさを決めず、利用場面を見て改善を続けたい。
200字版では、二案を比較した説明と、先輩と確認した経緯を圧縮しました。一方、変更した具体物と、変更後も残った課題は残しました。「課題発見力を発揮して周囲を巻き込み改善に成功した」の一文に置き換えていないので、短くても何をした人かが分かります。
400字以内だから400字ぴったりにすることより、設問への回答が抜けていないかを優先します。ただし、上限に対して極端に短く、判断や行動が説明できていないなら、情報不足を疑います。最低字数の指定がある場合は別です。実際の入力画面で、改行や記号の扱いも確認してください。
私が削る順番
- 設問に関係のない会社説明や、活動の長い紹介を削る。
- 「非常に」「誰よりも」など、証拠を増やさない強調を削る。
- 同じ行動を言い換えて繰り返している文をまとめる。
- 一方で、選んだ理由、本人の役割、結果の条件は最後まで残す。
逆に、字数が余ったら美辞麗句を足さず、読者が疑問に思いそうな箇所を埋めます。「なぜその案か」「自分は何をしたか」「変化をどう確かめたか」のどれかが欠けていないかを見ます。余白を埋める作業ではなく、説明の穴を埋める作業にしてください。
10. サークル・アルバイト以外の経験をESに書く
ここまでの人物と似た経験がなくても、活動名を借りる必要はありません。私なら、成果の大きさを競うより、自分の予想が外れた場面を探します。ここからは、勉強方法とゼミの話し合いを題材にした二つの回答例を紹介します。いずれも、肩書きより判断が伝わるように書いています。
統計の授業で、解説を読めば分かったつもりになるのに、自力では解けない状態が続いた。私は勉強時間を増やす前に、どこで止まるのかを確かめることにした。問題を解きながら、式を選べない箇所と計算を間違える箇所を分けて記録した。すると、公式の暗記より、問題の条件を読み取る段階で迷うことが多いと分かった。そこで、解答を見ずに「何を比べる問題か」を一文で書いてから式を選ぶ練習へ変えた。似た問題も並べ、条件のどこが変わると式が変わるのかを説明してみた。まだ解けない問題はあったが、質問するときに自分が分からない点を説明できるようになった。努力の量を増やす前に、つまずく場所を確かめる習慣ができた。
ゼミの共同発表で、話し合いに参加していても発言しないメンバーがいた。私は意欲がないのだと思っていたが、個別に話すと、準備した意見を出す前に議題が進んでしまうと分かった。そこで、会議の前日に論点を共有し、最初に各自が考えを書き出す時間を設けることを提案した。順番に指名すると、考えがまとまる前に答えを求めることになる。先に紙へ書ければ、話す速さに関係なく内容を比べられると考えた。私は出た意見を分類して、重なる点と異なる点を確認する役を担った。全員の意見を採用したわけではないが、案を選ぶ理由を共有しやすくなった。この経験から、発言を促すだけでなく、意見を出せる進め方も考えるようになった。
学業の例なら、最終成績を盛らなくても、学び方の変化が書けます。裏方の例なら、リーダーと名乗らなくても、場の進め方を変えた行動が書けます。どちらも、相手や状況を単純に悪者にしていません。自分の最初の理解が十分でなかったことを含めると、経験から何が変わったかを説明しやすくなります。
ただし、「身近な経験なら何でもよい」と投げやりに選ばないでください。自分がほとんど関与していない話や、聞かれても場面を思い出せない話は、具体的に掘り下げにくいものです。小さい経験でも、何度も振り返れるものを選びます。
11. 電通のESを見直す順番
添削で最初に見るのは、文章の美しさではなく、設問に対する答えです。その次に事実、役割、理由、読みやすさを見ます。一度に全部直そうとせず、確認する観点を分けると、どこを変えたかが分かります。
| 点検 | よくある下書き | 私ならこう直す |
|---|---|---|
| 質問への答え | 好きなものを聞かれて、実績の話へ戻る | 冒頭に対象と好きな理由を書く |
| 本人の行動 | 私たちは案内を改善した | 私が提案した部分と他者が決めた部分を分ける |
| 動機 | 課題だと感じたため行動した | なぜ自分がその場面を気にしたのかを書く |
| 比較 | 最適な方法を選んだ | 比較した二案と選択理由を書く |
| 成果 | 大きく改善した | 何を見て改善と判断したか、残った課題は何かを書く |
| 学び | 協調性と主体性が身についた | 次の場面で変えた行動を書く |
| 企業研究 | 幅広い事業と高い技術力が魅力 | 自分が関わりたい相手・仕事・場面へ絞る |
| 文体 | 常に最大限の価値創造に挑戦した | 普段話すときにも使える言葉へ戻す |
一文に複数の意味が入っていたら、主語と動詞だけを抜き出します。「多様な関係者との協働を通じて課題への理解を深めることで価値創出を実現した」なら、何をしたかがまだ見えません。「出演者に不安を聞いた。公開できる範囲を確認した。構成を作り直した」と戻してから、必要な関係だけを接続します。
添削を頼む相手には「よい文章ですか」より、「この文章から、私が何を判断したと読み取れますか」と聞きます。相手が説明できなければ、具体が足りない場所を探せます。相手の好みに合わせて別人の言葉にすることが目的ではありません。
誇張を避けても、文章は弱くならない
「質問が減った気がした」しか記録がないなら、「質問を50%削減した」へ変えません。代わりに、変更した掲示の言葉、相談した人、追加で見つかった問題を書きます。数字は具体性の一種類であり、唯一の方法ではありません。
また、短期間の売上を年換算して自分の年間実績にする、サークル全体の成果を一人の成果として示す、といった編集はしません。根拠を説明できる範囲を明確にするほうが、面接で具体的に話を続けられます。
12. 電通のESから一次面接の深掘りに備える
記事中の回答をもとに、面接での受け答えを練習します。聞かれたことに短く答え、必要に応じて詳しく説明しましょう。
「案内はあるのに、なぜ迷うんだろう」と思ったのが最初です。ただ、よく考えると、私は毎日そこにいるので、案内を読まなくても返せるんですよね。初めて来た人には何が分からないのか、自分は知らないままでした。それが気になって、先輩に相談しました。
私が担当したのは、利用者が迷う場面を先輩へ共有すること、言葉と矢印の変更案を作ること、変更後にも質問された内容を確認することです。掲示の変更を認めたのは先輩で、私一人で決めたわけではありません。説明が必要な場面を教えてもらえたことも、改善を続けるうえで助けになりました。
正確な件数は測れていません。なので、質問が何割減った、とは言えないです。ただ、変更後にも質問を聞いていると、返す場所とは別に、開館前はどうするのか分からない人がいると気づきました。もう一度やるなら、同じ時間帯で質問の内容を記録して、何が伝わって何が残ったのかまで確かめたいです。
まず、何に反対しているのかを分けて聞きます。作品の質が下がる不安なのか、残り時間で作り直せない不安なのかで、相談する内容が変わるからです。公開できない範囲は共有したうえで、使える素材と作業時間を示し、どの構成なら成立するかを一緒に考えます。私の案へ賛成してもらうことだけを目的にはしません。
はい、ほかにもあると思います。私が広告会社に引かれるのは、伝える内容だけでなく、どう見せて、どこで出会ってもらうかまで、違う専門の人と考えられるところです。図書館でできたのは掲示を直すことでしたが、仕事では、そもそも掲示で伝えるのがよいのか、というところから考えてみたいです。
回答を覚えるときは、全文を丸暗記するより「気になった場面」「自分の担当」「分かっていないこと」の三つを押さえます。言葉が変わっても事実が変わらなければ、会話として話せます。逆に、暗記した文章から外れると説明できない部分は、元の経験へ戻って確認してください。
一次面接の準備へ進む人は、電通の一次面接で聞かれた質問テーマと深掘りの練習も読んでみてください。27卒の公開体験談と独自の練習質問を分けて、声に出す練習まで進められます。
13. 電通のESでよくある質問
電通のES通過率やSPIのボーダーは何割?
今回確認した電通の28卒向け公式採用ページには、ESの通過率や適性検査の足切り点を示す数値は掲載されていません。体験談の数値だけで、自分が通る・落ちるとは判断できません。ESの準備と適性検査の準備を並行し、応募画面で提出と受検の両方が完了しているかを確かめましょう。
面白い経験がない。普通のアルバイトでは弱い?
活動名だけでは判断できません。同じ接客でも、説明が伝わらなかった場面、相手の期待を読み違えた場面、先輩と意見が分かれた場面は違います。まず一週間の出来事を時系列で書き、予定とずれた場面に印を付けてください。そこから自分の判断を思い出すほうが、「面白い人生」を探すより具体的に進められます。
全部の回答に、電通で活躍できると書くべき?
設問が人柄や好きなものを聞いているなら、まずその問いに答えてください。毎回最後に会社への貢献を付けると、本人の話が薄くなることがあります。仕事との接点は志望動機で丁寧に説明し、ほかの回答では、その説明を支える人物像が自然に伝わるようにします。
三つの経験で、同じ強みを繰り返してもよい?
共通点があることと、同じ話をすることは別です。観察する習慣が共通していても、一つは言葉の工夫、もう一つは意見の調整、三つ目は自分の失敗への対応なら、見える側面が増えます。最後の学びだけを変えて、行動がすべて同じになっていないかを確かめてください。
ユーモアやキャッチコピーは入れたほうがよい?
自分の話し方に合い、内容を分かりやすくするなら使えます。ただし、見出しだけが強く、本文がその表現を支えていない状態は避けます。友人へ普通に話したら説明し直したくなる言い回しは、無理に残さないほうがよいでしょう。会社がユーモアへ何点を付けるか、といった基準は公表情報からは確認できません。
AIに完成した文章を作ってもらってよい?
まず自分の経験をAIに伝え、行動の理由や自分の役割について、説明が足りない点を質問してもらう使い方ができます。文章が滑らかになっても、自分の行動が増えたり、覚えていない感情が足されたりしていないかを確認してください。自分の経験と合わない人物像になっていたら、元の表現に戻します。
電通のESは200字・400字で準備すればよい?
この記事の字数は練習用です。実際の指定が変わったら、短い場合は一つの場面と自分の判断を残し、長い場合は背景や別案との比較を補います。指定字数だけでなく、「理由」「具体例」「複数」など、質問が求める要素を読み直してください。
14. 電通のESを提出する前のチェック
最初から全回答を完璧にしようとせず、一つの経験を最後まで書き切ります。そのあと、複数の回答を並べて重複を直します。
| 順番 | 作業 | 終わったと判断する状態 |
|---|---|---|
| 最初の15分 | 経験を五つ、場面と行動でメモする | 肩書きを消しても違いが分かる |
| 次の15分 | 一つを選び、迷いと選択を足す | 選ばなかった案も説明できる |
| 次の20分 | 実際の設問へ回答する | 最初の一文が質問に答えている |
| 次の15分 | 本文を削り、字数を確かめる | 本人の役割と理由が残っている |
| 最後の15分 | 声に出し、質問を三つ作る | 原稿を閉じても事実から答えられる |
書き方をほかの業界とも比較したい人は、IT業界のESガイドで、同じ経験を応募職種に合わせてどう書き分けるかも確認できます。まずは、このページで気になった一つの回答を、自分の事実だけで書き直してみてください。
出典・確認した情報
採用年度、募集コース、設問は変更されることがあります。提出前に応募先の最新案内を確認してください。
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